姿勢を整えたい方

「姿勢」というのは重力のあるところでバランスを取っている状態です。
重力がかかっているため正しい姿勢を保つには筋力が必要で、姿勢が整っていないと体のあらゆるところに負荷が生じます。
姿勢を整えるには、ただ胸を張ればいいということではありません。
腰を痛めずにきれいな姿勢をとるには「頭の真上から糸で引っ張られている」ことを意識してみましょう。
無駄な力が抜けて楽に立てるようになるかと思います。
椅子に腰かけていても同様に糸で真上に引っ張られているイメージでいると、自然に骨盤が立って首も伸び楽に姿勢を保つことができます。
ではここから、タイプ別に姿勢が崩れてしまう原因と影響などをご紹介していきます。
猫背
スマホの画面をのぞき込んでいる時や、高さが合わないデスクで作業している時など、気が付いたら猫背になっていることはありませんか?
そのままでいると正しい姿勢をとるための筋力が衰え、内臓に余計な負担をかけてしまいます。
猫背のデメリットは実に多岐にわたります。
・肩・首こり
・頭痛
・腰痛
・酸素欠乏症
・むくみ
・便秘
・逆流性食道炎 など
ここには挙げませんでしたが、見た目にも老けて見えたり体調が悪そうな印象を与えたり、疲れやすさを感じたりとデメリットばかり。
デスクワークの方は20~30分に1回程度立ち上がる、または簡単なストレッチをするなどの対策を取りましょう。
自宅でくつろいでいる時も同様です。
長時間座りっぱなしではかえって疲れてしまうので、時々立ってストレッチをするのがおすすめです。
ストレートネック
ストレートネックは別名「スマホ首」といわれ、スマホの画面を長時間のぞき込むことで引き起こされます。
通常、私たちの首の骨は緩やかなカーブを描いていますがスマホの画面をのぞき込んでいる状態、つまりうつむいている時は首の骨が真っ直ぐに伸びきった状態です。
人間の頭の重さは4~6kgほどですが、うつむいている時にかかる負荷はその数倍とされていて、そのため首・肩・頭・手にまで不調が現れます。
一時的に首のカーブが崩れただけであれば正しいケアですぐ戻りますが、常態化すると体の不調も長引き元に戻るまで時間がかかってしまうこともあります。
そうなる前に
・長時間スマホを使用しない
・時々首や肩のストレッチをする
・姿勢に気を付ける
・スマホの画面を目の高さに合わせる
などでストレートネックを予防しましょう。
顎関節症
顎関節症の症状は
・顎が痛む
・口を大きく開けられない
・口を開け閉めすると顎関節の音がする
といったもので、このうち一つでも当てはまり、かつ他の病気ではないことがわかると顎関節症と診断されます。
原因を特定することは難しく
・かみ合わせが悪い
・もともと顎関節が弱い
・精神的な緊張が持続している
・転倒などによる外傷のため
・頬杖をつくクセがある
・噛み癖のせい
・枕が合っていない
・歯ぎしりをする
・姿勢の悪さ
他にもさまざまな原因が考えられます。
顎関節症の症状を自覚するのは若い世代で多いものの、治療が必要となるのはそのうち5%程度と見られています。
とはいえ、食事や会話だけでなく頭痛や肩・首こりなど不定愁訴(ふていしゅうそ=原因不明の体調不良)につながることもありますので、かみ合わせや姿勢などは調整しておくことをおすすめします。
反り腰
反り腰は背骨のS字カーブが腰椎で大きく反っている状態を指します。
反り腰の原因はいくつかあり
・筋力の低下で正しい姿勢がとれない
・ハイヒールをよく履く
・椅子に腰かける際に反り腰になるクセがある
・妊娠した際にお腹の重みを支えるため反り腰になる
などです。
反り腰にも体への悪影響があって
・腰痛
・下腹がポッコリ出やすい
・腰回りの血流の悪化
・冷え性
・前ももがパンパンに張る
などの原因になりかねません。
対策としては、必要でなければハイヒールは履かない、ストレッチをする、腰に負担をかけない生活を心がける、などがあります。
反り腰の場合、特に横になった時に腰に負担がかかるためマットレスなど、自分に合ったものを選ぶようにしましょう。
姿勢が悪いと言われたことがある、猫背が気になる、あごが出ている気がする、など姿勢のことでお悩みの方は一度当院へご相談ください。
悪いところだけではなく、全身を調整することで姿勢は改善されます。
姿勢が改善された後も、元に戻らないよう簡単なストレッチの指導もしております。